第1回 健康よろずカフェ川崎 開催レポート

2022.5.22@川崎市平和会館 第1・第2会議室

第1回 健康よろずカフェ・川崎を開催!

新型コロナウイルス禍の中、地域医療を担う方々にエールを送るプラットフォームを展開しているKawasaki Thanks Bridge Projectは、楽しく面白くためになるカフェイベント「健康よろずカフェ」第1回目を開催しました。

司会はフリーアナウンサーの町 亞聖さん、ゲストには川崎市医師会/森クリニック院長 医師・森久美子先生、昭和大学客員教授・中島宏昭先生をお招きしてお話を伺いました。

当日は、会場のほかYouTube配信からもご参加できるハイブリット形式でお送りいたしました。

当日の様子はこちら

骨粗しょう症とフレイル予防について

第1部は、川崎市医師会/森クリニック院長 医師・森久美子先生による「ちょっと健康塾」「骨粗しょう症とフレイル予防について」

最近「人生100年時代」という言葉が何かと話題にのぼるように、今後、日本は超高齢化社会に入ると考えられています。
2020年9月時点で高齢率(65歳以上の人口)が28.7%になり、100歳以上の高齢者の人口は8万6510人になりました。

高齢率は51年連続で増加しており、平均寿命は男性が81.41歳、女性が87.45歳になりました。
そのうち約半数の女性が90歳の誕生日を迎えています。

みなさんは「健康寿命」という言葉をご存じですか?
介護を受けなくても生活ができる状態までの期間を表します。
健康寿命から本当の寿命までの期間(要介護期間)は平均で男性が9.02年、女性が12.35年と言われています。

介護が必要になる原因については次のようなデータがあります。
1位 認知症
2位 脳血管疾患
3位 運動機能の障害(骨折・関節疾患)があります。

骨粗しょう症などにより骨強度が低下すると、日常生活上で骨折しやすくなる為、骨折→寝たきり→認知症へと発展するリスクが高まります。

近年では、健康な状態と要介護状態の中間の状態を「フレイル」と呼んでいます。
フレイルには主に
・身体的フレイル(内臓器疾患 運動障害など身体的虚弱、摂食、嚥下障害など)
・社会的フレイル(社会福祉や支援不足など)
・精神・心理的フレイル(不眠やうつ、認知症など)
があります。

フレイルは正しく介入すれば健康な身体へ戻すことが可能な段階とされていますが、フレイルの状態からそのまま対策をしなければ、様々な症状を引き起こす可能性もあり、結果的に要介護状態に進んでしまうリスクが高まります。
骨粗しょう症やフレールの予防・対策については下記のアーカイブ動画をご覧ください。

第1回 健康よろずカフェ・川崎 全編
https://www.youtube.com/watch?v=Bnktis4cg3Y

医者が語る三途の川の渡り方

第2部は昭和大学客員教授で、やまなし空とかぜの理事である中島宏昭先生による「医者が語る三途の川の渡り方」

「死ぬ」ということが目の前に現れた時に、私たちはどのような反応をするのでしょうか?

わたしは日頃から(告知の要望があった)患者様にがんの告知をしています。

その時、治療方法を丁寧に説明し、数ある治療方法の中から「どの方法でいくべきか」を患者様と決めます。

そして診察の最後に患者様に尋ねます。
「あとどのくらい、生きられるかをお聞きになりたいのではありませんか?」
皆さんは「聞きたいです」とおっしゃります。

そのときわたしは「今日からどんな生き方をするかによって寿命が変わる可能性が大きい為、寿命はわかりません」とお伝えします。
理由は、本当にわからないからです。
私たちの血液の中にはNK細胞(ナチュラルキラー細胞)があり、このNK細胞が大きいととがん細胞を殺します。
そしてこのNK細胞の活性が高いか低いかは、その人のその時の気持ちに影響されます。

NK細胞が元気になるのはどんな時でしょうか?それはわたしたちが
・感動した時
・楽しかった時
・大いに笑った時
・感謝したい気持ちでいっぱいだった時
です。

人は楽しかった時にNK細胞が通常である20%から50%に上がるという実験結果があります。

ところで、人間だけにできて他の動物にはできない事は何だと思いますか?
それは「選択すること」です。
人間は本能的に「選択」をしています。
そして、人生とは●●をしながら●●をすることです。

●●の部分は下記のアーカイブ動画をご覧ください。

第1回 健康よろずカフェ・川崎 全編
https://youtu.be/Bnktis4cg3Y

司会を務めたフリーアナウンサーの町 亞聖さん

つい最近「ヤングケアラー」についてテレビでも特集されておりましたが、
私自身も、高校生の時に母が倒れ、介護をしました。

当時は介護保険もない状況でまさに「ヤングケアラー」の状態でした。

その経験からたくさんの事を学んだ事をきっかけに医療介護の啓発のお手伝いも
長くしております。

健康よろずカフェ・川崎の発起人代表 橋本竹史より

まず健康よろずカフェはとは何か?

お医者さんと介護関係者の方々や社会福祉に携わる方々や市民の方々に仲良くなっていただき、病気の予防や川崎市の医療体制を知っていただくことを通じ、何でも相談できるような関係づくりを目指す事を目的としたプロジェクトです。
主催はKawasaki Thanks Bridge Project実行委員会で、川崎市と川崎医師会にご後援いただいております。

本プロジェクトはREADYFOR(クラウドファンディング)を通じてたくさんの方々にご支援いただきスタートできることになりました。
クラウドファンディングでご支援いただいた方々には、改めて御礼を申しあげます。

こちらのカフェでは病気を予防し健康に過ごせるにはどうしたら良いか?
また、もし万が一病気になったとしてもどうすれば豊かな人生を送れるのか?
などを課題としたプログラムを実施していきます。